はじめに
ネットワークの勉強をしていると出てくる「サブネットマスク」。
IPアドレスとセットで登場するものの、「正直よく分からない…」と感じる人も多いのではないでしょうか。
IPアドレスはなんとなく理解できても、サブネットマスクになると一気に難しく感じますよね。
実はサブネットマスクは、
どこまでが同じネットワークかを判断するための重要な情報です。
この記事では、サブネットマスクの役割や考え方を初心者向けに分かりやすく解説していきます。
サブネットとは?
まずは前提となる「サブネット」について理解しておきましょう。
サブネットとは、
1つのネットワークを分割して作られた小さなネットワークのことです。
ネットワークをそのまま使うのではなく、
いくつかのグループに分けることで、管理しやすくしたり、通信を効率化したりします。
イメージとしては、
- 大きなネットワーク → 会社全体
- サブネット → 部署ごとのグループ
のような関係です。
この「どこまでを同じグループとするか」を決めているのが、サブネットマスクです。
サブネットマスクとは?
サブネットマスクとは、
IPアドレスの中で「ネットワーク部分」と「ホスト部分」を分けるための値です。
少し難しい言い方ですが、シンプルに言うと
どこまでが同じネットワークなのかを決めるルール
です。
ネットワークでは、「同じグループかどうか」がとても重要です。
このグループ分けをしているのがサブネットマスクです。
なぜ「サブネットマスク」と呼ばれるのか?
サブネットマスクの「マスク」は、
顔を隠すマスクと同じように
「一部を見えるようにして、残りを隠す」
という意味があります。
サブネットマスクは、
- ネットワーク部分 → 見る(重要な部分)
- ホスト部分 → 隠す(比較しない部分)
という役割を持っています。
つまり、
IPアドレスのどこまでを見るかを“マスク”して決めている
ということになります。
具体例で考える
例えば、次のような設定を見てみます。
- IPアドレス:192.168.1.10
- サブネットマスク:255.255.255.0
この場合、
192.168.1.xxx の部分が同じであれば、
同一ネットワークと判断されます(※このサブネットマスクの場合)
つまり、
- 192.168.1.20 → 同じネットワーク
- 192.168.2.10 → 別のネットワーク
という扱いになります。
ここでのポイントは、
IPアドレスだけではなく、サブネットマスクとセットで判断しているという点です。
なぜ必要なのか?
では、なぜサブネットマスクが必要なのでしょうか?
それは、PCが通信するときに
「この通信は直接送るのか、それともゲートウェイに送るのか」
を判断するためです。
ネットワークでは、この判断が非常に重要です。
なぜなら、通信の方法が大きく変わるからです。
通信の判断の流れ
PCは通信する際に、次のような流れで判断しています。
- 相手のIPアドレスを見る
- 自分のサブネットマスクを使って判定する
- 同じネットワークかどうかを判断する
実際には、IPアドレスとサブネットマスクを使って
ビット単位でネットワーク部分を比較することで判断しています。
そして、その結果によって動きが変わります。
- 同じネットワーク → 直接送信
- 違うネットワーク → デフォルトゲートウェイへ送信
この仕組みがあることで、効率よく通信が行われています。
デフォルトゲートウェイとの関係
ここがかなり重要なポイントです。
サブネットマスクがあることで、PCは
- この宛先は自分のネットワーク内か
- それとも外のネットワークか
を判断できます。
外のネットワークだと判断した場合、
デフォルトゲートウェイに通信を送ります。
つまり、
サブネットマスクは「ゲートウェイに送るかどうか」を決める基準
になっています。
このため、デフォルトゲートウェイとサブネットマスクは
セットで理解することがとても重要です。
よく使われるサブネットマスク
代表的なものは以下です。
- 255.255.255.0
- 255.255.0.0
- 255.0.0.0
家庭や小規模ネットワークでは、
「255.255.255.0」が最もよく使われます。
これは、1つのネットワーク内で扱う機器の数や構成に応じて決められています。
CIDR表記について(軽く)
最近では「/24」のような表記もよく使われます。
例えば、
- 255.255.255.0 → /24
これは「先頭から24ビットがネットワーク部分」という意味で、
255.255.255.0と同じ意味になります。
現場や試験ではこちらの表記もよく使われるので、
軽く覚えておくと便利です。
実際にサブネットマスクを確認してみる(Linux)
Linuxでは ip addr コマンドを使うことで、IPアドレスとサブネットマスクを確認できます。
実行結果
inet 172.22.192.158/20 brd 172.22.207.255 scope global eth0 link/ether 00:xx:xx:xx:xx:xx
この場合、
- IPアドレス:172.22.192.158
- サブネットマスク:/20
となります。
/20はCIDR表記で、255.255.240.0と同じ意味です。
ネットワーク範囲の考え方
/20の場合、ネットワークの範囲は次のようになります。
この範囲内であれば同じネットワークと判断されます。
例えば:
- 172.22.200.1 → 同じネットワーク
- 172.22.210.1 → 別のネットワーク
注意点
- サブネットマスクが間違っていると通信できない
- 同じネットワークの範囲がズレる
- ゲートウェイへの通信がうまくいかない
- デフォルトゲートウェイは同一ネットワーク内にある必要がある
また、IPアドレスだけでネットワークを判断してしまうのはよくあるミスです。
必ずサブネットマスクとセットで考えるようにしましょう。
まとめ
今回のポイントです。
- サブネットマスクはネットワークの範囲を決める
- 同一ネットワークかどうかの判断に使われる
- 通信の経路(直接 or ゲートウェイ)を決める役割がある
- デフォルトゲートウェイとセットで理解することが重要
ネットワークの基礎としてとても重要な概念なので、しっかり押さえておきましょう。


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