はじめに
Webサイトを見ていると、URLの先頭に「www」や「blog」「shop」などが付いていることがあります。
たとえば、example.comに対するblog.example.comやshop.example.comです。この「blog」や「shop」にあたる部分をサブドメインと呼びます。
サブドメインは、1つの独自ドメインを目的別に分けて利用したいときに便利な仕組みです。しかし、独自ドメインやサブディレクトリとの違いが分かりにくく、どれを選べばよいか迷うこともあります。
この記事では、サブドメインの仕組みや独自ドメインとの違い、代表的な使い分けについて初心者向けに解説します。
サブドメインとは
サブドメインとは、独自ドメインの前に文字列を追加して作る、ドメインの区分です。
独自ドメインがexample.comの場合、次のようなURLを作成できます。
blog.example.comshop.example.comsupport.example.com
この場合、「blog」「shop」「support」がサブドメインです。
独自ドメインを建物全体に例えるなら、サブドメインは建物の中に設けられた目的別の部屋のようなものです。同じドメインを利用しながら、ブログ、ECサイト、サポートサイトなどを分けて運用できます。
なお、URLでよく見かけるwww.example.comの「www」もサブドメインの一種です。
独自ドメインとは
独自ドメインとは、自分や企業が任意の文字列を決めて取得する専用のドメインです。
たとえば、次のURLではexample.comが独自ドメインにあたります。
https://example.com
独自ドメインは、ドメイン取得サービスなどを通して取得します。基本的には登録料や更新料が必要で、利用を続けるには定期的な更新が必要です。
一方、サブドメインは取得済みの独自ドメインをもとに作成します。一般的には、サブドメインごとに新しいドメインを購入する必要はありません。ただし、利用できる数や設定方法はサーバーやサービスによって異なります。
サブドメインと独自ドメインの違い
サブドメインと独自ドメインの主な違いは次のとおりです。
| 項目 | 独自ドメイン | サブドメイン |
|---|---|---|
| URLの例 | example.com |
blog.example.com |
| 取得方法 | ドメイン取得サービスで取得する | 独自ドメインをもとに設定する |
| 費用 | 登録料・更新料が必要 | 通常は追加の取得費用が不要 |
| 用途 | Webサイト全体の基本となる住所 | サービスや目的ごとの分割 |
| 管理 | ドメイン自体の契約が必要 | DNSやサーバー側で設定する |
独自ドメインはWebサイトの基本となる住所であり、サブドメインはその住所をさらに細かく分けたものです。
サブドメインとサブディレクトリの違い
サブドメインと混同されやすいものに、サブディレクトリがあります。
それぞれのURLは次のようになります。
- サブドメイン:
blog.example.com - サブディレクトリ:
example.com/blog/
サブドメインは独自ドメインの前に文字列を追加します。一方、サブディレクトリは独自ドメインの後ろに階層を追加します。
サブディレクトリは、同じWebサイトの中でコンテンツを分類したい場合に適しています。たとえば、企業サイト内に「お知らせ」や「採用情報」を設置するケースです。
サブドメインは、メインサイトとは役割やシステムが異なるサービスを分けたい場合に向いています。たとえば、企業サイトとは別のサーバーやCMSでECサイトを運営するときに利用できます。

独自ドメイン、サブドメイン、サブディレクトリの構成イメージ
| 比較項目 | サブドメイン | サブディレクトリ |
| URL | shop.example.com |
example.com/shop/ |
| サイトの位置付け | 独立性の高いサービス | メインサイト内のコンテンツ |
| 管理方法 | 別のサーバーやシステムにも向いている | 同じCMSやサーバーで管理しやすい |
| 主な用途 | ECサイト、会員サイト、サポートサイト | ブログ、コラム、お知らせ |
サブドメインが使われるケース
サービスごとにサイトを分ける
会社案内を掲載するコーポレートサイトと、商品を販売するECサイトでは、目的も使用するシステムも異なります。
このような場合にwww.example.comとshop.example.comのように分けると、それぞれを独立して管理しやすくなります。
会員向けサイトを分ける
一般公開するWebサイトとは別に、ログインが必要な会員ページや管理画面を運営する場合にもサブドメインが利用されます。
たとえば、member.example.comやadmin.example.comなどです。URLを見るだけでサイトの役割を判断しやすいこともメリットです。
言語や地域ごとに分ける
日本向けと海外向けのサイトを分ける目的で、サブドメインを利用することもあります。
jp.example.com:日本向けen.example.com:英語圏向け
ただし、言語ごとのサイトはサブディレクトリで分ける方法もあります。運用するシステムやサイトの独立性を考えて選びましょう。
開発環境やテスト環境を作る
本番サイトとは別に、開発や確認用の環境を作る場合にもサブドメインが便利です。
たとえば、staging.example.comやtest.example.comなどを設定します。
ただし、テスト環境をそのまま公開すると、一般ユーザーや検索エンジンからアクセスされる可能性があります。IPアドレス制限やBasic認証などを設定し、外部から閲覧できないようにすることが大切です。
サブドメインを利用するメリット
サブドメインを使う主なメリットは、サイトの目的を明確に分けられることです。
- サービスごとに異なるシステムを利用できる
- 別のサーバーで運用しやすい
- URLからサイトの役割が分かりやすい
- 新しい独自ドメインを取得せずにサイトを増やせる
たとえば、メインサイトはWordPress、ECサイトはShopifyというように、用途に合ったサービスを組み合わせることもできます。
サブドメインを利用する際の注意点
DNSの設定が必要になる
サブドメインを利用するには、DNSレコードの設定が必要です。一般的には、サブドメインの接続先に応じてAレコードやCNAMEレコードを設定します。
設定内容を間違えるとサイトへアクセスできなくなるため、利用するレンタルサーバーや外部サービスの案内を確認しましょう。
SSL証明書の対象を確認する
HTTPSで通信するには、サブドメインもSSL証明書の対象に含まれている必要があります。
example.com用のSSL証明書があっても、証明書の種類や設定によってはblog.example.comで利用できない場合があります。サブドメインを追加するときは、SSL証明書が自動で発行されるのか、個別設定が必要なのかを確認しましょう。
管理対象が増える
サブドメインごとに別のシステムを構築すると、アップデート、バックアップ、セキュリティ対策などの管理対象も増えます。
単に記事を分類したいだけであれば、サブドメインではなくサブディレクトリの方が管理しやすいこともあります。
サブドメインとサブディレクトリの使い分け
どちらを選ぶか迷った場合は、「メインサイトと別のサービスとして運用するか」を基準に考えると分かりやすいです。
- 別のサービスやシステムとして運用する:サブドメイン
- 同じサイト内のコンテンツとして運用する:サブディレクトリ
たとえば、会社サイト内で技術記事を公開するだけならexample.com/blog/、別の担当部署や別システムで大規模なメディアを運営するならblog.example.comが候補になります。
明確な正解があるわけではありません。サイトの目的、管理体制、使用するサーバーやCMSを考慮して選ぶことが重要です。
まとめ
サブドメインとは、独自ドメインの前に文字列を追加して、サイトを目的別に分ける仕組みです。
blog.example.comやshop.example.comのように設定し、ブログ、ECサイト、会員サイト、テスト環境などを分けて運用できます。
メインサイトとは異なるサービスやシステムを運用したい場合はサブドメイン、同じサイト内でコンテンツを分類したい場合はサブディレクトリが適しています。
サブドメインを利用するときは、DNSやSSL証明書の設定も必要です。それぞれの違いを理解し、サイトの目的や管理方法に合った構成を選びましょう。


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